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キュウちゃんと語ろう421
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■世界の潮流から乖離していく日本のコロナ対応
まず、現況を簡単に整理しておこう。欧米諸国と日本の取り組みにどれほど乖離があるかよくわかると思う。
・北欧各国ではモデルナ製ワクチンの若年層への接種禁止を決め、様々な国が3回目のブースター接種にも慎重姿勢を取った。
・一方、日本では若年層の接種に関する制限がなく、3回目についても「ファイザーでもモデルナでもとにかくスピード重視で打てるほうを打て」と推奨。さらには4回目接種も夏までに準備完了と宣言し、政府分科会の尾身茂会長はその必要性を力説。モデルナは大相撲3月場所に懸賞旗を出し自社のPRや3回目接種の促進に余念がない。
・「夏までに4回目接種の準備が整う」という宣言は、今夏に予定されている参議院選挙対策ではないかと考えられる。無能な岸田政権は「ワクチンをたくさん用意して、皆に打ってもらえば支持率が上がる」と考えている節がある。
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・新型コロナ感染症をインフル並みの扱いにすると発表したイギリスに対し、日本は「まだ変異する可能性があるから時期尚早」と感染症の2類以上扱いを変えないまま。ただし、福井県の杉本知事からは5類変更の意見が出た。
・「入国に際してのPCR検査は受診不要」「ワクチン接種の有無は問わない」と水際対策を撤廃したイギリスに対し、「まだまだ検査数が足りない!」「3回目を早く打て!」と言う日本。
・ワクチンパスポートも各国で次々と廃止されているのに対し「ワクチン・検査パッケージ」の新たな運用方法の検討に入った日本。
・マスクを外す流れにある(あるいはすでに外した)各国に対し、マスクを2歳児にも着けることを「推奨」した日本。
・自由に春を楽しむ各国に対し、日本では卒業式のマスク着用を義務化する流れ。山梨県はPCR検査陰性が卒業式参加の条件に。東京都は「今年も都立公園での花見を規制する」と小池百合子都知事が発表。理由は「まん延防止等重点措置の時期と重なる」から。
……このようにザッと挙げただけでも、海外と日本ではコロナ対策に大きな違いが見られるのである。
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■「若者や子どもが高齢者にコロナをうつす」は本当なのか
私がとくに問題視したいのは年齢による時間の価値の違いだ。コロナ禍は3年目を迎えたが、日本では小池都知事の「防ごう重症者 守ろう高齢者」のキャッチフレーズに代表されるように、高齢者への徹底した配慮が求められ「若者や子どもが外で新型コロナに感染して家庭内に持ち込む」「結果、同居している高齢者が罹患し、重症化したり亡くなったりする」というストーリーがひねり出されて定説の如く喧伝されてきた。
「コロナを蔓延させ、高齢者を窮地に追い込んでいるのは子どもや若者」と政治家や専門家は若い彼らを悪者扱いしたいようだが、そもそも親・子・孫の三世代が同居するような世帯は日本にどれほど存在するのか。
令和2年国勢調査によれば、令和2年10月1日現在の一般世帯の数は5570万5000世帯。そして一般世帯における1世帯あたりの人数は2000年の2.67人から2.21人に減少、1人世帯は全体の38%の2115万1000世帯だった。
これらの数字を見れば、どう考えても孫と高齢者が同居する世帯が多いとはいえないはずだ。
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■孫と同居する高齢者は明らかに少数派
若者や子どもが高齢者にうつす、という説の信憑性についても関連する数字を見ていこう
前述した国勢調査によると、65歳以上の世帯員がいる世帯は2265万5000世帯で全体の40.7%。このうち「単独世帯」は29.6%。そして「核家族世帯」に括られる夫婦のみ世帯が30.2%のため、2つを合計すると59.8%になる。
「核家族世帯」には夫婦のみ世帯の他、夫婦と子どもから成る世帯13.6%、ひとり親と子どもから成る世帯11.5%も含まれる。よって、65歳以上の「単独世帯」と、65歳以上の世帯員がいる「核家族世帯(夫婦のみ世帯・夫婦と子どもから成る世帯・ひとり親と子どもから成る世帯)」を足し合わせた世帯の割合は84.9%。
残る「その他の世帯」は15.1%だ。この「その他の世帯」に含まれるのが、三世代世帯になる。仮に15.1%の全てが三世代世帯だと考えた場合どうなるか。前出の「65歳以上の世帯員がいる世帯は40.7%」のデータを前提にすると、全世帯のうち【三世代世帯は6.15%】にすぎない。これらの数字を見れば圧倒的少数派と結論付けるのが妥当ではなか。
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■里帰り出産すらもはばかられる社会
「子どもや若者が高齢者にうつす」という設定が政治家や専門家から繰り返し語られ、「帰省禁止」「高齢者施設での面会禁止」「死亡直前の看取り禁止」といった方針が常識のように扱わた。これらは2年経ってもおおむね変わらないままだ。
同様に「マスクは感染防止効果がある」という設定も変わることなく存続中だ。
「99%超がマスクを着けていても、陽性者は爆増した事実について、合理的な説明をお願いします」とマスクの有効性について尋ねても、マスク真理教の信者からは「皆がマスクを着けていなければもっと被害はひどかった!」「マスクを外したときに感染したのだ!」と論拠不明の反応ばかりだ。
地方で暮らす人々が都会に住む家族に対し、「葬式に来るな」「帰省するな」と忌避する事態も頻発した。また2020年4月の出来事ではあるが、首都圏から岩手県へ出産のため里帰りしていた妊婦がコロナ陽性を恐れられ、産婦人科をたらい回しされる事案も発生。受診を断った2つの病院は「2週間県内に過ごし、発熱等の症状がない事」が受け入れ条件であり、妊婦は里帰りしてから4日目だったため病院は断ったそうだ。
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現在では多少意識が変わってきたかもしれないが、いまだ高齢者を中心に大都市圏から地方にやってくる人を好ましく思わない向きはあると聞く。先の妊婦の一件にしても、いくら2年前の出来事とはいえ、里帰り出産を躊躇するには十分すぎる理由となるだろうし、それどころか帰省という習慣すらはばかられるようになったかもしれない。
■巨大な票田である高齢者を優遇し続ける政治家
さらにいうと、他人を感染源扱いして恐怖し、接触を極力回避する人も以前より増えたに違いない。男女が出会う機会も減ったことだろう。
また、性行為を通じてコロナ感染することへの恐怖であるとか、コロナ対応で不自由が付きまとう出産の煩わしさなどから、性行為の機会が減少したり、「子どもをつくろう」と考えるカップルが少なくなったりする可能性も否定できない。これでは、日本の人口減少も加速するばかりだ。まさに国家衰退への道を着々と進んでいるのである。
基本的に、政治家は巨大な票田である高齢者を優遇する政策を掲げる。コロナ対応も同様で、「人命優先」「高齢者を守れ」を錦の御旗に政策を推し進めてきた。そこで割を食ったのが子どもや若者である。
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老い先短い高齢者と比べ、子どもや若者は時間あたりの価値が高い。同じ1年間でも、高齢者と若者ではそこで得られる経験や学びに大きな差がある。考えてみてほしい。小学生の子どもがまともに学校にも通えず、行動を制限され、友人とロクに触れあうこともできない状況を。
その一方、すでに青春を謳歌して社会人としての務めも終えた老人たちは、日がな一日テレビを見たり、店でカラオケに興じたりしている。コロナ騒動の期間、高齢者を優遇したばかりに子どもや若者が被った不利益は計り知れない。私はたとえ「差別主義者!」と罵られようと老人より優先されるべきは子どもや若者だと主張する。
人間はおおよそ4歳から記憶があるとされているが、現在の6歳児はその記憶のほぼ全てにおいて、他人の相貌が顔の下半分を隠した不自然な姿で残っていることだろう。身内以外の人間は、マスクを着けた姿しか見ていないのだから。子ども向け番組を見ても、芸能人の出演者は素顔ながら、一般人の出演者はマスクをしている。食レポを見ても、食べ物をクチに運ぶときだけマスクを外し、入れた途端にマスクを再び着用している。そんな映像を子どもたちは見続けている。
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日本医科大学特任教授の北村氏は「マスクはパンツ」とテレビ番組で言い放った。噴飯モノの表現だが、6歳〜8歳の子どもたちにとっては記憶している期間の大半がマスクを着けた人々に囲まれる生活だった為、北村氏のこの指摘は彼らにとっては常識になっているかもしれない。大人が「マスクを取っても構わない」と言っても「外では恥ずかしい」などと返す子どももいるとの報告もある。
現在の大人が子どもの頃に培った「常識」はもはや、感染症対策とやらが記憶のなかで当たり前となった小さな子どもたちにとっては「非常識」となっているのかもしれない。専門家、政治家、メディア、それらの盲信者や他人の目が気になる親と教師が「いまは我慢」「コロナが明けてから」「他の人にうつしたら大変なことになるからね」などと教育しまくった結果、子どもが享受できる当たり前の経験すら阻害されてしまっている。
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ゴミ捨て行ったら、太ももが筋肉痛になってて階段の登り降りにヒーコラ。
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■「コロナが終わったら何がしたい?」に対する小学生の回答
神戸市議の上畠氏は2022年3月8日のツイートで、小学校1年生〜6年生に「コロナが終わったら何がしたい」と尋ねたアンケート結果を公表した。
1位は全学年が「旅行」
2位は1・2・4年生が「マスクを外す」、3年生が「祖父母の家に行く」、5・6年が「友達と遊ぶ」
3位は1・2年生が「祖父母の家に行く」3・6年生が「マスクを外す」、4年生が「友達と遊ぶ」、5年生が「運動会」だった。
この結果を見て、私は今の小学生たちが不憫でたまらなくなった。これらは大人たちが小学生の時分、普通の行為としてやっていたことばかり。「高齢者を守る」という大義名分のため、新型コロナに罹患してもほぼ重症化せず、死者はこれまで2人(うち1人は基礎疾患あり)しかいない10歳以下の子どもから「当たり前」や「普通」を奪ったのだ。
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