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キュウちゃんと語ろう 430

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うし〜
《半分》な!щ(゜▽゜щ)

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【空想終着駅】 その2

空にポッカリあいた穴から光が差し込んだ。

何かを探しているのか、その光は東西南北、あちらこちらに移動した。

光を浴びたタワーマンションは一瞬で消滅した。

その頃、南の島の海岸では、ズンドコズンドコとどこかで聞いた事のあるリズムが繰り返され、太った鳥の丸焼きが祭壇に用意された。

イカのお面を被った男たちがその周りに集まっている。

丘の向こうから黒い煙が上がっていた。

ズンドコ、ズンドコ…

ショーは続いていた。

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【空想終着駅】 その3

男と女は先頭の車両に乗っていた。

男と女がどこから来たのか、まだ誰もわからない。

列車は走り出していた。

そして、山の麓の駅に着いた。

その駅でゾロゾロと客が乗車した。

冷蔵庫を担いだ旅人、風呂敷を抱えたエロ本売り、重たい箱を持ったキツツキ、仮面をした山嵐、半透明の栗鼠、太鼓を持った山猿、河童のような貴婦人、馬の耳をした男爵、、

多様性豊かな面々が続々と座席に向かう。

彼らは三両編成の列車の二両目と三両目の車両に乗り込んだ。

「一両目の車両は扉が開かなかったよな。」

「もしかして先頭は貸切か?」

「いや、どうやら一両目だけ行き先が違うっていう話だぜ。」

「なるほど、途中で切り離すってわけだな。」

「しかしこの路線、終着まで単線なんだろ?」

「そうだよなぁ、おかしいな。」

扉が締まり、列車は発車した。

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【空想終着駅】 その4 

列車はガタンゴトンと古典劇のように再び走り出した。

旅は自由席で官能小説を読んでいた。

・・・・・・

「約束どおり脱いだわ。」

ミコトは静かに言った。

「ミコト先生、つ、つづきを楽しもうじゃないか。」

「お、おれもつづきを!」

マー坊とター坊の男性器官がそう言っている。既にぐっしょり濡れていたミコトは少し考えてから答えた。

「ドラゴン太郎だけじゃ物足りなかった、、生身のニンゲンもいいかも。」

密室では三つ巴のエロスの予感。

マー坊がミコトの尻を揉みたおしながら「こんなのどうなん、センセッ」と軽く言葉責めを始めると、ミコトは「あぁぁ」と声を出して感じた。

「大人しそうな顔をして随分と変態な先生だな。」

彼女はブラを外され乳首を吸われると、「あああ」と更に声が大きくなった。

・・・・

「盛り上がってきたのぅ」

2両目の車両に乗った旅人は、官能小説『エロティカセブン物語』を読みながら股間の突起物を熱くしていた。

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【空想終着駅】 その5

列車は曇り空の海岸沿いを走る。

緩いカーブのところで、少し空けた窓の隙間から、セミが一匹入ってきた。

セミは車両の床に転がり落ち、バタバタと暴れている。

「おいよく見てみろ!」

行商の男が言った。

「セミじゃないぞ、これ、機械だぞ」

行商がセミを拾い上げると、もげた羽根の繋ぎ目から細かな機械部品がポロポロと落ちた。

「よくできた機械ゼミだな。」

そして機械のセミは動かなくなった。

列車は変わらず走っている。

列車の窓からは、無人島によじ登ろうとしている大男が見えた。

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【空想終着駅】 その6

列車の床には数匹のセミ型の超小型ドローンの残骸が転がっていた。

乗客を乗せた列車は海岸沿いのトンネルに入った。

「トンネルか?いや、洞窟だぞ。」

メガネをかけ直した男爵が言った。

洞窟の中では、至る所で、タイマツやロウソクの炎が揺れている。

向こうの窪みでは、無数の死屍の上で絡み合う若いカップルがいる。

仮面をした山嵐が仮面を外し、窓から身を乗り出し、「ヒューヒュー」と指笛を鳴らしたが、列車の音や風の音にかき消されていた。

ズンドコ、ズンドコ、、、

太鼓の音が聞こえてきた。

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【空想終着駅】 その7

一両目はフルスモークで中にいる男女のカップルの様子は全く分からない。

四両編成の列車は長い暗闇の中を走り続ける。

まだ洞窟の中なのだろうか。

旅人が再び官能小説を読み出した。

・・・・

ずっと飢えていたようにマー坊のマツタケにしゃぶりつくミコト。久しぶりに味わうニンゲンのマツタケを舐めまわしたり口に入れたりする。

「欲しいわぁぁ」

遂にマー坊は固くいきり立った自分のマツタケを後ろからミコトの割れ目にプスっとぶち込んでだ。

「あぁぁ」と感じるミコト。

マー坊はゆっくり腰を振る。バックでつかれているミコトは、ター坊のイチモツにもしゃぶりつく。

太ももに滴り落ちる愛液、散乱した3人の下着。

「なんてエッチな姿だ、、、」

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【空想終着駅】 その8

太鼓を持った山猿が列車の床に直に腰を下ろして太鼓を叩いている。

ズンドコ、ズンドコ、、、

セミ型の小型ドローンが振動に驚き再び飛び始めたが、方向感覚を失って狂ったように暴れているようだ。

シン監督と古くからの友人の芸能事務所のジョーもふたり並んで無言で座っていた。

よく見ると、ふたりの背中には黒い羽根が生えていた。

風呂敷を抱えたエロ本売りが二人に近づき、小声で「旦那、こんなんありまっせ。」と声をかけたが返事はなかった。

列車は光の射す方へ進んでいく。

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【空想終着駅】 その9

筒状の四両編成の列車は、光が差し込む出口へ進み、外に出た。

外は晴れていて、眩しい太陽が照りつけていた。

「おい、あれは何だ?」

栗鼠が窓から空を見て騒いだ。

「なんだなんだ?」

旅人たちも一斉にそちらを見た。

空にはおびただしい数の黒いものが飛んでいた。

やがてそのおびただしい数の黒いモノが近づき、太陽の光を遮るほどに空を埋めつくしていく。その数は数百、いや千はいるようだ。

「カラスの大群が移動している!」

旅人が興奮する。

「いや、よく見ろ、あれはドローンだ」

双眼鏡を眺めながら行商が言った。

「先頭のドローンは何か運んでいるぞ。あれはゴンドラだ!」

千機ものドローンカラスが空を覆い、不気味な音が一段と大きくなった。

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【空想終着駅】 その10

先頭を飛ぶドローンカラスは半透明の卵型のゴンドラをぶら下げて飛んでいる。

「人が乗っているぞ。」

ゴンドラの中には、迷彩柄コスチュームを纏った女王様が乗っていた。

千機ものドローンの編隊は、変体を組み直し、球体のかたち変化した。

それはまるで空に黒い月が浮かんでいるよに見えた。

女王様は手招きをして何か唄っているが、列車の中からはそれは分からない。

よくできたジオラマセットのような海岸線を走る列車は少し蛇行した

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【空想終着駅】 その11

「おい、見ろよ。」

水平線の向こうから黄金色に輝く巨大な月が空に上りじめた。

気がつくと黒い月も女王様も消えていた。それは幻だったかもしれないが、彼らはそうは思いたくなかった。

海の上では宇宙服を着た猿がボートを漕いでいる。

水面には月がくっきりと写っていた。

どこからともなく車掌の声がした。

「次は終着駅、終着駅。」

先頭車両に並んで乗っていたタケとリカは目を覚ました。

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