006 再生 その2. 旅人は歩いていた。 ザクっ、ザグっ、ザクっ、、、 土の音が響いている。 「ここはかつて永久露土だったなんて本当なのか?」 ザクっ、ザクっ、ザクっ、、、 「僅かだが人が住んでいたようだ。」 色褪せたポスターが剥がれかけている。 「シン全裸監督・主演松本人志」 と印字された古いポスターの下半分は風に煽られ今にも剥がれ落ちそうだ。 ザクっ、ザクっ、ザクッ。 旅人は足を止めた。 目の前には、あちこちにパイプや鉄線が張り巡らされ、無数のアンテナが立っている三角形の建物が現れた。 「ここか…」 旅人は高い門の前に立った。 匿名さん2024/07/15 09:021
020 >>6 再生 その3. 旅人が門の前に立つと自動的に扉が開いた。 石畳をゆっくり進み、建物の中に入る。 昼間だというのに、やけに冷んやりしている。 埃っぽい空間にはら狼の剥製やマネキンのようなロボット、ケンタウロスの彫刻、錆びついた鎧などが所狭しと飾ってある。 「主はどこだ?」 壁に掛けられた巨大な肖像画の口が動いた。 「奥の部屋へどうぞ。」 匿名さん2024/07/15 15:58