004 【最終章】 その2 ツギハギだらけのボロ布をまとった絵描きは、兵器の残骸で埋め尽くされた湖の辺りでキャンバスに絵を描いていた。 そこへ肥大化した女が突進してきた。 「うりりゃゃゃゃゃあ」 キャンバスは潰れ、肥大化した女は山の方へ走り去った。 絵描きは言った。 「あの山の向こうは永久凍土の厳冬地なのに。」 匿名さん2023/12/30 21:22
005 【最終章】 その3 春の街に映画がやって来た。 〜〜〜 3、2、@、、 時は宇宙世紀。 地球が熱帯化し、寒冷地の永久凍土が溶解を始めた。 次々と割れていく凍った地面。 やがて地球上にコロナウイルスが出現した。 コロナウイルスは猛威をふるい、文明を脅かした。 しかし数年もすればパンデミックは終息した。それは自然の摂理によるものだった。 しかし人類は、ワクチンが行き渡ったおかげでコロナに怯えない生活を取り戻したと考えていた。 コロナ禍によって衰退した産業、逆により成長した産業、うまく乗り切った国もれば、ダメージを引きずった国もある。 そして世界は不吉に包まれた。 世界各地で次々と人間が突然死するという事態が起こる。当初は原因不明、神の仕業か死神の仕業かと騒がれたが、世界中の研究者によってその原因が明らかにされた。 原因は、コロナウイルスワクチンと結論づけられた… 「なんじゃそりゃ⁈」 「こんなん科学を無視した反ワクチン派によるデマゴーグじゃん。」 匿名さん2023/12/31 07:47
007 【最終章】 その4 不吉に包まれた世界で次々と突然死していく人々。その殆どがワクチン数年以上経過した人であった。 突如、免疫システムが暴走し、制御不能となって心不全になる事が判明。 やがて世界の人口はウイルスや突然死症候群に激減した。 宇宙世紀20XX年。 世界の人口は2020年の10分の1ほどまで減少し、人間の平均寿命は50才ほどになっていた。 もはや以前の常識など全く通用しない別世界だ。 「ふーん、くだらないディストピア物語ね。」 匿名さん2023/12/31 13:44
010 【最終章】 その5 人口が急激に10分の1となった世界。 いくつかの国が滅亡し、多くの小国に分かれた。 先進国はワクチンにより危機から脱出したと安堵した矢先、突然死症候群パニックに見舞われて社会は混乱、新生児も激減していた。 そして、ペルシア湾や東シナ海が海上封鎖され、石油の流通がストップしてしまう事態となった。 我が国ニッポンは、古い原発と自然再生エネルギーを最大限に活用する事により生き残りを図るも、人口が1000万人ほどになった事により、エネルギー問題は自然解決した。 ほとんどの国が自給自足の生活へと逆戻り、それどころか国の概念も全く違うものに変化していった。 「こんな話、面白くないどころか非常に不愉快だ。」 男は、ニッポン国内にある全てのタバコの最後の一本だと思われるタバコに火をつけた。 「これが最後のピースか。」 匿名さん2023/12/31 15:03
011 【最終章】 その6 人口減少は加速し、世界は2835の国と地域に細分化。 国連は解散し、ありとあらゆる国際組織は溶解した。 飛行機が飛ばなくなり、世界中の空港は農場や牧場となったり、草で覆われた空き地やガラクタ置き場と化していた。 しかしながら漁業は健在だった為、船での移動の手段はかろうじて残された。 国の細分化、人口激減。 領土や食糧の奪い合いがなくなり、戦争や紛争が姿を消し、大規模な軍隊は意味を持たなくなった。 海上警備隊、自警団、海賊が生まれ、武器を手にしたが、それらも次第に意味を持たなくなっていった。 「近頃、馬に乗った奴がやたら道路を走ってやがる。」 「馬を車がわりに販売して儲けようって魂胆か?」 「儲けた金で船でも飼つもりだろ。」 「船ももうあかん。今やイカダやカヌーしか無理だよ。」 男たちは山積みになった廃車からガソリンを集めたが、大した量は残っていなかった。 匿名さん2023/12/31 17:431
012 【最終章】とは、 【シンタケトリカ】【シンタケの2巻】【シンタケの3巻か】【四巻の物語】【シン5巻ですよ】【第六感シックスセンス】【Em7イーマイナーセブン】【ハチのミツの頃】【マサカノキュウカン】【廻るぅ十巻】【大11巻】【題12環】【13番】【14番目の本】【15番目の壊】と続いている巨匠倍満汁先生の作品シリーズの最終巻です。 匿名さん2023/12/31 17:49