136 母は本当に凄い人だ。 心底尊敬してる。 今も父のせいで年金が無いからまだ働いている。85歳なのに。リウマチで身体も不自由なのに。 私が仕事を辞めてもいいんだよ?私も兄たちもいるじゃない。みんなお母さんを助けるよ?私もこんな仕事だけど頑張って稼ぐから。って言っても、子供に迷惑をかけたくない。と頑なに拒否をする。どんな育てられ方をしたらあんな立派な人間になるんだろう。 私の気性は母の父。つまり私の母方のお爺ちゃん譲りだそうだ。母に言わせると。お爺ちゃんは長崎でかなりの有名人。色んな意味で。それを痛感したのがお爺ちゃんが亡くなったとき。 母と二人で長崎行って、電車を降りたとたんに、黒木兼太郎先生亡くなったらしいわよ。ってあちこちで色んな人が噂をしていた。そこからまだ何時間もかかるところに住んでたお爺ちゃんの名声は長崎市中心部でも博してた。 母はお爺ちゃんを心底尊敬していたから父に恥をかけないようキチンと生きる人だった。お爺ちゃんは亡くなるときずっと母の名前を呼び続けてたそうだ。宏子。すまん。あんな男と結婚させてしまって本当に申し訳ない。宏子すまん。と泣き叫びながら亡くなっていったと。 キュウ2023/07/09 12:1914pIQc4848E