558 ▪️伝われば、相手は動き、変化し、感動し、感化される。 では「伝わる」とはなんだろうか。単に伝えるだけではなく、伝わる表現をするためには何をすればよいのだろうか。 ❶伝わるのは相手が見たいと思うものだけである。 人間は、自分が見たくないものは基本的に見えない。例えば、ある会社で「近々リストラがある」という話が出るとする。しかし、皆「自分には関係がない」と思う。社会保障が破綻寸前だと知らされても他人事と思う。40歳にもなれば、あと人生はせいぜい40年であるが、「死ぬのはまだまだ先」と思う。人から任された仕事をやらずにいても、「許してもらえる」と思う。人間は自分が見たいと欲するものしか見えない。無理やりそれを見せようすると、人は反発し、怒る。 「見たいもの」と「見たくないもの」の両方を見ることのできる人は、稀有であるし、それは一種の才能であるから、それを相手に期待してはいけない。何を言っても伝わらない人は存在する。そういう人には「見たい」と思うまで、時間をかけ、状況の変わることを待たねばならない。今伝わらなくても、時間が経てば、すんなり伝わることもあるのだ。 匿名さん2023/05/06 00:131