地獄絵図のような光景の中、アーティストはそれでもステージに立ち続け、観客たちを音楽で鼓舞。団結するためには歌い、演奏するしかなかった。

当時、ライブに参加していた人は「激しい雨が、まるで一体感を作るための演出の役割のように感じられた」と話す。尾崎豊のパフォーマンスにこぶしを上げて応える観客たちの異様な熱気は、もはやそうでもしないと持ちこたえられなかったのかもしれない。

白井貴子のときは、雨はMAX。機材トラブルからドラムの音だけで歌っているような状態だったとか。もちろん他のアーティストたちも機材がダメになり、当然、満足のいくステージとはならなかった。それでも高い演奏力と歌声を見せつけたアーティストたちの凄さと熱意には感動し胸が熱くなる。HOUND DOGの大友康平は、打ちつける雨の中で「負けるもんか!! 負けるもんか!!」とシャウトして、「ff（フォルティシモ）」を歌い上げて観客に力を与えた。

渡辺美里は、ずぶ濡れになりながら「大丈夫？ みんなもうちょっと頑張れる？」と声をかけ続け、遜色のない歌声を響かせていたのは本当にすごい。

そしてトリを務める佐野元春 with THE HEARTLANDのステージが始まった。このときのことを参戦した人たちは皆、口を合わせたようにこう語る。「佐野さんの曲とともに雨がピタッと止んだ。SOME DAYが流れてきて、しらじらと夜が明けきて朝日が昇ってきた光景は神々しくて圧巻だった。そして、何より心からホッとした」と。

スタッフに促されながら泥だらけでヘトヘトになって会場を後にする観客たち。ぬかるんだ会場には無数の靴が残されていて、この日の過酷さを物語っていた。

結果的に渡辺美里、佐野元春は共に10曲、HOUND DOGは11曲を、BOØWYに至ってはなんと14曲披露したのだから本当に凄い。何よりも、その場で頑張り続けた観客たちの凄さ！

この過酷な状況の中、乗り越えられたのは紛れもなく音楽の力であり、それを証明するフェスとなった。佐野元春のバンドに参加していた辻仁成は、のちに著書にこう記している。

「これは日本のウッドストックだった」

青春の時を過ごした人たちの情熱と、音楽が熱かった時代。「BEATCHILD」は、大きな80年代の音楽の遺産になったのである。

この錚々たるメンバーによる嵐の中でのライブが伝説と化したのも、かつて、道なき道を開拓していった吉田拓郎のお陰だといってもいいかもしれない。

吉田松陰物語か！

プラチナリスト　甲子園優勝投手

ドラ　清水達也　小笠原慎之助

(・_・)

鈴木忠平

中日担当記者として福留のことは日常的に取材してきた。
彼も、同じ１９７７年生まれの私のことを「同級生」と呼んだ。
自分の見知った福留があの準決勝でホームランを打った瞬間は、テレビの前で思わず胸が熱くなった。

ただ一方で、私には彼に対する気後れがあった。
かたや日本代表の主軸を任せられるほどのバッターである。
対して私は社内でも担当メディアの中でも序列の端にいる記者に過ぎなかった。
社会的な立場だけでなく、人間としての言動すべてに差を感じていた。

そして、このＷＢＣを機に福留はまた遠い存在になったような気がしていた。

(・_・)

石ノ森章太郎

『人造人間キカイダー』の漫画版は連載中から秋田書店のサンデーコミックスで刊行され、全６巻となった。
石ノ森自身がコミカライズしたなかでは、最も長い。

「少年サンデー」では１９７３年３４号から、『人造人間キカイダー』に加えて、『イナズマン』も連載された。

ひとつの雑誌にひとりの漫画家の作品が２作同時に連載されることは珍しい。
テレビとのタイアップあっての現象だった。

(・_・)

■ありきたりな質問ですけど、いちばん好きな曲って何になりますか？

扇久保
◆絶対に聞かれると思って考えたんですけど、これって選べないですよね。

■常に自分の中での順位が変わっていくみたいなところがあったりして。

◆そうなんですよ。
それこそ、いま“最後のニューアルバム”が出たばかりなんで、『ａｈー面白かった』とか聴くとグッときますよね。
でも、やっぱり叫んでる曲が好きなんですよね。
拓郎のダミ声が好きで。
だから『ファミリー』とか、あとは『アジアの片隅で』、『王様達のハイキング』、『ローリング３０』、『人生を語らず』とかがボクの中での吉田拓郎というか、そこらへんの曲が全部好きですね。

■１９７９年や１９８２年の武道館とか、１９８５年のつま恋で歌われたような曲ですね。

(・_・)

▪️前田耕司

前田氏のプロ生活のスタートは阪神だった。福井工大福井高からドラフト2位で入団し、プロ2年目の1984年9月19日の広島戦（甲子園）で初登板、初先発。勝敗はつかなかったものの、5回1失点と好投した。だが、次の先発でアクシデントがあった。「ブルペンで投げていたときにぎっくり腰になったんです。歩くこともできない状態。でも痛いなんて言ったら2軍に落とされる。サロメチール（鎮痛薬）を塗ってマウンドに上がったんですが、ノックアウトされ、その年はそれで終わってしまった」。

1986年オフには西武へトレード。「調子は悪くなかったし、まだまだできると思っていた。初めての東京で（関西と違ってつゆが）黒いうどんは食えないのでは、という方が心配だったくらい。

ドラ　日程

２０日　広島　マツダ

２１日　ヤクルト　バンテリン

２２日　ヤクルト　神宮

２３〜２５日　巨人　バンテリン

(・_・)