015 千枝さんは、二十歳のときにはミス世羅の「'95フルーティーせら」にも選ばれていた。事件が発覚したのは、2001年6月4日。この日は順子さんが勤める会社の中国への社員旅行の出発日だったのだが、集合時間になっても現れない順子さんを心配して迎えにいった同僚が、誰もいない山上さん宅の異変に気づいた。山上さん一家は忽然と姿を消してしまっていた。 概要2012/09/08 06:31
016 朝5時ごろに、新聞配達員が訪れたときには、正弘さんの車がなく、すでに家中に人の気配もなかったという。親族から捜索願いをうけ、広島県警甲山署は機動隊やヘリコプターを動員して付近を捜索するも、一家の姿を見つけることはできなかった… 概要2012/09/08 06:32
017 奇妙な状況 失踪時の山上さん宅について以下の奇妙な状況が幾つも重なっている。玄関の鍵は締まっており、侵入や争った形跡、血液反応もない。ただし勝手口の鍵は開いていた。順子さんのバッグには、旅行代金15万円が入ったまま残されており、一家の定期貯金も手つかずのままである。山上さんの車がなくなっていたことから、その車で出かけたと思われるが、 概要2012/09/08 06:33
018 順子さんと千枝さんの携帯電話と免許証、政弘さんのポケベルも置いたままである。玄関からは4人分のサンダルが無くなっていたが靴はそのまま。順子さんが行くはずの旅行に持っていくであろう鞄が準備されていた。またパジャマが見当たらず普段着が畳んであったことから、サンダル履きのパジャマ姿でほとんど何も持たず家を出たことになる。 概要2012/09/08 06:34
019 蒸発するにしてはあまりにも不自然な格好である。母屋の台所と廊下の電灯がついたままで、翌朝の朝食が虫除けネットをかけた状態で準備してあった。上記のことを考えると、失踪は想定外の突発的な出来事であったと想像できる。反対に、「拉致」という線で考えても争った形跡がない(前述)近所の人が争う物音を聞いていない。 概要2012/09/08 06:35
020 ペットの犬も一緒に姿を消してしまっている。(犯人が鳴き声など厄介が多い犬をわざわざ連れ出すことは考えにくい) と「失踪」「拉致」のいずれかで考えても、その動機が見当たらない。さらに、山上さん一家の周りには特にトラブルもなく、恨みをかうような人ではないと多くの者が証言している。 金銭的に困っていたという事実も出てこない。 概要2012/09/08 06:36
021 妻の順子さんは旅行を楽しみにしていたし、長女千枝さんは職場のアイドル的存在でトラブルの噂もない。そして将来を約束した男性がいて幸せの最中である。まったく失踪する理由が無いのがこの事件の特徴であるといえる。 失踪した時間 一家で一番最後まで消息がわかっているのは長女の千枝さん。 概要2012/09/08 06:37
022 前日PTAの球技大会とその後竹原市内での親睦会に出席、午後9時半頃には同僚の教師を自らの車で送り届ける(千枝さんは、母の順子さんと電話をしていたのを同僚が聞いおり、その内容は千枝さんが化粧品を忘れたので実家に取りに行くというもの。その後同僚は自宅前で千枝さんと別れている。(これが最後の目撃証言) 概要2012/09/08 06:38
023 近所の人は午後10時50分頃に 「バタン」という車のドアが閉まる音を聞いているが、千枝さんが実家に到着し降車したときの車のドアの音、山上さん一家が乗車するときの車のドアの音、のどちらであるかは不明である。自宅のシーツに乱れた後がなく、翌朝午前4時に新聞配達員が訪れた時にはすでに人の気配がなく山上さんの車もなかったことから、3日10:50から4日04:00にかけて失踪したことになる。 概要2012/09/08 06:39
024 遺体発見 ダム湖の車に4遺体・ 広島、不明一家が心中か?7日午後零時45分ごろ、広島県世羅町京丸の「京丸ダム」の湖底に車が転落しているのを通行人が見つけ、甲山署に通報した。同署が引き揚げて調べたところ、昨年6月4日から家族4人で行方不明となっていた世羅町戸張の会社員山上政弘さん=当時(58)=の乗用車と分かり、車内から4人の遺体が見つかった。 概要2012/09/08 06:40