097 【最終章】 その10 翌朝は同じくらいの時間にチェックアウトしてホテルを出た。 俺は開口一番平謝りだったが、リカは「全然気にしてないから〜」と笑っている。 本当にいい子だな。 だから学生の頃、好きになったんだろうなと、ふと思った。 それ以来その子とは会ってはいないが、たまにメールやLINEなんかで近況報告とか愚痴とかは言い合っている。 同じことをまたしようという気にはならないけれど、何となく、幸せに暮らしてて欲しいなという気分でいる。 【最終章】 完 匿名さん2024/01/03 22:47